ゼノアG3K
            
キャブレター換装修理


こちらの機種はエンジン絶好調なのですが,キャブレターから燃料がオーバーフローするということで入庫しました.
一度エンジンがかかると調子が良いようなのですが,オーバーフローした燃料がシリンダに入ると始動しなくなるようです.

キャブレターを点検してみると,フロートバルブが一般的なニードルタイプではなく,ゴムパッキンタイプのものでした.
そのゴムパッキンが劣化して燃料のオーバーフローを起こしているようでした.(写真上右端)

いろいろ考えた末に,形式違いのダイヤフラム式キャブレターに換装しようということになりました.(写真上)
ゼノアのエンジンG3K,G2Kにはダイヤフラムキャブレター仕様があって,シリンダ側にパルスチューブ用の穴も開いています.
このゼノアG3Kにも穴がきちんと開いていました.それを樹脂インマニで防ぐ形になっていました.
    
樹脂インマニに穴を開け,ダイヤフラムキャブを固定する変換インマニを製作して取り付けました.

以外と大変だったのが,燃料に入り込むコンタミ.これを取り除くために一般的にコットンフィルターが使われています.

しかし,この草払機の燃料タンクはフロートタイプだったためにプラスチックフィルター程度のものしかついていません.

ガンガンごみが混入するのです.これではいけないと,燃料タンクとキャブの間にろ紙タイプの燃料フィルターを追加しました.これで調子よく使えるようになりました.

簡単に部品を取り寄せて取り付ける修理は現代では機能を満足させることが難しくなってきています.(機械を使用する環境により)古い機械でも,新しい機能部品をマッチングさせることで現代の仕事量をこなせる機械にすることができます.
古い機械のリサイクルにもなり環境負荷減少にもつながります.